西武vsサーベラスの「最終章」
現経営陣側の勝利で幕
2013年6月号
「もはや勝負の行方は決した」というのが、事情通の見立てだ。
西武ホールディングス(HD)の上場問題を巡り、筆頭株主の米投資ファンド、サーベラス・キャピタル・マネジメントと後藤高志社長ら西武経営陣との間で繰り広げられてきた抗争劇。「最大のヤマ場」(金融関係者)とされる六月二十五日の西武HD定時株主総会に向けて両者の泥仕合はなお続くが、その結末を待つまでもなく、「ひとまずは現経営陣側勝利の形で幕を下ろしそうな情勢」(みずほコーポレート銀行関係者)となってきた。西武に対する株式公開買い付け (TOB)への既存株主らの支持が一向に広がらず、仮にプロキシーファイト(委任状争奪戦)を演じても、サーベラス陣営に「ほぼ勝ち目はなくなった」(サーベラス幹部)とみられるためだ。
サーベラス側はTOB期間を二度にわたって延長するという「異例の長期戦」(証券筋)を挑んだが、「悪あがき」(みずほグループ幹部)で終わりそうな雰囲気だ。
「恥の上塗りも覚悟」の期限延長
どうやら「恥ずかしくなるような数字だった」(サーベラス関係者)とか。当初四月二十三日だった期限を五月・・・