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連載

日本の科学アラカルト33

地震や火山の謎にも迫る 「地球」を解明する試み

2013年5月号

 最近、日本列島が武者震いをしているかのように地震が多発している。震源は東北をはじめ、内陸部や遠く離れた海底などさまざまだ。また、イランや中国でも巨大地震による被害が発生している。

 地震予知が困難であるのは地球が複雑系であるためだが、人類が地球のことを知らないのも原因だろう。日々生活している地球構造について、核の上にマントルがあり、それを卵の殻のような地殻が覆っていると学んだ。しかし、数千キロメートルの地中奥深くの真の姿は未解明な部分も多く、さまざまなアプローチで「地球の謎」を解き明かす試みがある。

 海洋研究開発機構の巽好幸氏は、同機構の地球内部ダイナミクス領域プログラムディレクターを務める、日本の地質学の第一人者として知られる。地球深部探査船「ちきゅう」を使って、人類が到達したことのないマントルまで掘り進もうというプロジェクトが進んでいる。「ちきゅう」は、日本が誇る探査船で、先ごろメタンハイドレートの掘削に成功したことでも知られている。計画は着々と進んでおり、ここ数年内にマントルへと到達する可能性が高まっている。

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