みずほ大合同がまき散らす「災難」
リストラ要員を「日東紡」に押し付け
2013年2月号
今年七月にグループ傘下のみずほ銀行(BK)とみずほコーポレート銀行(CB)の大合同を控えたみずほフィナンシャルグループ(FG)。その行内がここにきてやけに騒がしい。それもそのはず。新銀行の頭取をFGの佐藤康博社長が兼任するのをはじめ、首脳級を含む幹部級人事がここにきて漏れ伝わり始めており、今後、部課長級や現場レベルの人事も次々と固まってくる運びとなるのだ。
今回の大合同を巡っては、従来の二バンク制の見直しに伴う組織のスリム化が主眼なだけに、企画をはじめとした管理部門などは、「単純計算で在籍行員の半数はいまのポストから弾き出される」(BK関係者)とされる。相当数の人材のグループ内外への転出が予想されるだけに、現場が戦々恐々となるのも当然だ。
だが、新銀行人事の影響を受けているのは、実はみずほ行内ばかりではない。従来であれば、銀行からの転出人材はグループ直系の関連会社が受け入れ先となってきたが、近年の事業再編やグループ統合の煽りを受け、もはや関連会社にもその余裕はない。そうした中、みずほが密かに画策しているのが、親密な「取引先」をターゲットにした転出人材の「はめ込み」であ・・・