瓦解必至のみずほ「統合計画」
次期システム開発が「異常事態」に
2013年1月号
船頭多くして船山に登る、とはまさにこのことか。二〇〇二年四月に三行合併により発足して以来、二度のシステム障害を引き起こしたみずほ銀行(BK)が、みずほフィナンシャルグループ(FG)とともに金融庁から業務改善命令を受けて二バンクモデルとの「決別」を宣言したのが一一年六月。その際、当局に提出した「業務改善計画」に盛り込まれる形で次期システムの構築が明言されたが、その開発プロジェクトが一二年十一月から本格的に動き出したことが明らかになった。
しかし、金融システムに携わる多くの関係者が異口同音に、「新システムは計画どおりの稼働は不可能」と断言する。同行の「宿痾」とも呼べる派閥抗争が再び火を噴き、発足間もない開発は早くも暗礁に乗り上げようとしているのだ。