経団連の凋落とめどなし
米倉会長には「史上最低」の烙印
2013年1月号
「米倉(弘昌氏=住友化学会長)君の評価? そりゃあなた聞くだけ野暮というものだよ。ナシだよ、ナシ」。財界OB首脳からでさえこんな辛辣な批判が飛び出す。
ここにきて米倉経団連会長に対する風当たりが一層厳しさを増している。御手洗冨士夫氏(キヤノン会長兼社長)から日本経団連会長のポストを引き継いで、次の五月で在任丸三年を迎える。本来ならその統治手腕に「一段と凄みと円熟味が加わる頃」(事情通)だ。まして師走総選挙で民主党が大敗して自民党が政権を奪還、かつて「蜜月関係」を築いていた経団連としてはいやが上にも高揚感に包まれていてもいいはず。しかし今の事務局内部を支配するのは「何やら弛緩し切ったような退廃ムード」(財界首脳)だという。
二〇一四年五月までの任期をまだ一年以上も残して、米倉政権は「早くも末期の様相」(事務局関係者)を呈している。