韓国経済が「危険水域」に
家計と企業の巨額負債
2013年1月号
「韓国による為替介入に対して圧力をかける」
米国財務省は十一月末に議会に提出した報告書の中で、こう言及した。韓国政府が事実上公然と行ってきたウォン安誘導は、外需に依存する韓国経済の要だ。これに米国が警告を発したことで、日本メーカーを蹴散らしてきた韓国に冷や水が浴びせられた。
ウォン高が一定ラインを超えると必ずウォン安へ反転する為替の動きについて、かねて「為替操作」の指摘はあった。これまでは、日本円や中国元などと比較した場合に流通量が絶対的に少ないため不問に付されてきた。韓国財界重鎮はこう語る。
「これまで好き放題やってきた韓国に、米国がお灸を据えたのだろう」
一見好調に見えてきた韓国経済は、一皮剥けば強引な成長による歪みが蓄積している。抱えている地雷が破裂すれば、たちまちかつての悪夢が再来する「危険水域」に達しつつある。