《日本のサンクチュアリ》自民党東京都連
党本部も手を出せぬ「利権の伏魔殿」
2012年12月号
総選挙にすっかり埋没してしまった感はあるが、東京都では既に知事選がスタートしている。石原慎太郎前東京都知事が後継者として指名した猪瀬直樹候補は、突然の衆議院解散のおかげで有力候補がいなくなりこのまま勝利を収めそうな勢いだ。
猪瀬氏は自由民主党や公明党のバックアップを受けている。十一月十六日に自民党の石破茂幹事長が公式に「猪瀬支援」を発表したが、自民党東京都支部連合会(自民党都連)は最後まで難色を示し続けた。
「猪瀬氏が当選した際には、都議会の自民党と早晩対立する」
全国紙都庁担当記者はこう断言する。
二〇〇九年七月の都議会議員選挙で民主党に最大会派を明け渡したとはいえ、長年、公明党とともに東京をコントロールしてきたのは自民党東京都議団だ。
警察・消防の予算を握る
「都連は総裁でも手を出せない伏魔殿だ。一部大物幹部が主導権を握る独立国のようなもの」
自民党関係者はこう語る。千代田区永田町、国会議事堂側の国有地に自由民主会館・・・