「日本維新の会」に大勝はない
橋下が見誤った「野合」
2012年12月号
「大阪はいまだに熱狂状態。関西では負けへんやろ」
大阪維新の会の市議会議員の一人はこう語った。しかし熱に浮かされているのは関西でも大阪や兵庫などの一部という認識はあり、石原慎太郎率いる太陽の党と合併して以来、風向きが変化しているのは感じているという。
大阪市長・橋下徹は前東京都知事の石原慎太郎の暴走を止められずに押し切られた。名古屋市長の河村たかし率いる減税日本(当時、現「脱原発」)との合流をひっくり返してマスコミを煙に巻いた石原による目くらましは数日しか効かず、野合批判に晒された。全国紙政治部記者はこう語る。
「自民も民主も、維新の会に戦々恐々としているのは関西の候補者だけになった」
一晩の突貫工事で作った党の骨組みは、早くも悲鳴を上げている。政策の矛盾を数多く抱えているが、中には致命傷となりかねないものも埋まっている。