中韓資本に食われる「ゴルフ場」
国土が次々「侵蝕」される危機
2012年11月号
「震災後に一息ついたが、韓国や中国資本によるゴルフ場買収意欲は衰えていない」
長崎県のゴルフ場営業責任者はこう語る。
「外資系ゴルフ場」という言葉が生まれたのはちょうど十年前。米国ファンドによる日本のゴルフ場買収攻勢が始まった二〇〇二年だ。ゴールドマン・サックス(GS)とローン・スター(LS)による買収競争は熾烈を極め、両者で日本の全ゴルフ場(約二千四百コース)の一割を買い占めた。昨年、アコーディア・ゴルフがGSとの提携を解消。今年に入って、LSが所有していたPGMホールディングスをパチンコ機器メーカーの平和が買収したことで、いわゆる「外資コース」は一気に減少した。
しかし米ファンドがゴルフ場を買い漁っている水面下で、「もうひとつの外資」によるゴルフ場買収が進んでいた。韓国や中国の資本によるもので、特に中国資本による買収が今後増加すると見られている。