「出版取次会社」が本を殺す
電子書籍時代に対応できず
2012年11月号
十月二十四日、米通販大手アマゾンの日本法人は、電子書籍端末「キンドル」の日本語対応版の販売予約を開始した。
「とうとう本命の上陸。スローペースだった日本の電子書籍市場に風穴が開くかもしれない」
出版取次大手トーハンの関係者は戦々恐々と語った。十一月二日には米アップル社の「iPad mini」の販売も控える中で、既存の出版業界を見ると、醜い内紛や中小書店、出版社虐めが続いている。主役は、書籍流通の根幹を握る取次だ。