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経済

みずほ統合を阻む重大な「新事実」

系列不動産への「利益供与」疑惑

2012年11月号

 来年七月の傘下主力二行「大合同」に向けて、着実に歩を進めているかにみえるみずほフィナンシャルグループ(FG)。すでに今春には、合併を前倒しする形でみずほ銀行(BK)とみずほコーポレート銀行(CB)の企画・管理部門や営業・市場部門などの実質一本化を完了。CB一部支店のBK支店への片寄せもはじまった。 「1Q(第1四半期)だけで早くも業務粗利ベースで七十億円、経費面で三十億円の統合効果を引き出した」。佐藤康博CEO(FG社長兼CB頭取)ら首脳陣はこう誇らし気に胸を張る。今三月期通期ベースでは1Q分と合わせて粗利二百億円上乗せ、経費百億円削減で計三百億円の統合効果を実現。目標に掲げる二〇一六年三月期一千億円のシナジー達成に向けて弾みをつけたい考えだ。  ところが─。そんな中、BKにとんでもない「疑惑」が浮上してきたのである。BKの店舗用不動産の一部を所有している系列不動産会社二社に対し、「世間相場よりもはるかに高いと思われる家賃が支払われている疑いが強まってきた」(FG関係者)のだ。旧富士銀行系の支店約九十店舗を所有するヒューリック、それに旧日本勧業銀行系(旧第一勧業銀行)支店・・・