米株式市場に暴落の予兆
大統領選後に富裕層が売り浴びせか
2012年11月号
「いやあ、あれには笑ったね。大統領選挙が終わった後のNYダウはどうなると予想するか、とキャスターが質問したら、オバマが勝てばマイナス一万三千四百七十三ドル。つまり株価はゼロになってしまう、とニコリともしないで言い放ったんだから」
慎重派で有名な「相場の神様」マーク・ファーバー氏が最近、米国CNBCのテレビ番組で語った株式市場についての予想を聞いた筆者の古い知人は、半ば呆れ顔でこう話した。
「ではロムニーなら? という質問には、まあ、六千ドル下落というところかなあ」と――。下落することに変わりはないが、オバマよりはマシ、ということなのだそうだ。
別のウォール街の知人も「今、この街にかかわる人間が三人集まると、十二月か一月には株価の大暴落がある、という背筋が凍りつくような話になる」のだという。その「引き金」は、ほかでもない。富裕な投資家たちの強烈な「増税アレルギー」にあるというのだ。