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政治

橋下市長と関西財界が急接近

市営地下鉄「民営化論議」の内幕

2012年11月号

「既得権と戦う。外国とも交渉する。ぼくは、生まれも育ちも悪いかもしれませんが、ケンカだけには自信がある。最後の時は勝負をかけないといけない。それが政治」  十月二十日、彼の「本性」を批判しようとした『週刊朝日』の連載をわずか一回で打ち切りに追い込んだ橋下徹・日本維新の会代表(大阪市長)がこう吠えると、博多駅前を埋めた聴衆は沸いた。  橋下氏は、「明治維新以来の実験が大阪から始まった」とも豪語したが、その「要」に据えられているのが、お膝元の大阪市で進める一連の行政改革パッケージに盛り込まれた「市営地下鉄民営化構想」である。  ニュートラムを合わせて約百四十キロの線路で大阪市のほぼ全域を結ぶ大阪市営地下鉄は、一日二百三十万人を運び、地下鉄事業者としては東京メトロに次ぐ事業規模を誇る。公営ではもちろん最大だ。この「優良資産」の民営化構想をめぐっては、すでに市民レベルで多くの批判や疑念を招いているが、もう一つ、そこからは「利権」を掲げる橋下氏とそれに飛びつく関西財界の接近という興味深い構図が浮かび上がってくる。

事実上の「官製談合」

 大阪・・・