「習近平指導部」は派閥均衡の産物
強権政治へ向かうのは必至
2012年11月号
天安門事件以来の激しい党内抗争が一段落した。十一月八日から始まる中国共産党最大のイベント、第十八回党大会を直前に控え、主要人事がおぼろげながら浮かび上がってきた。党大会で改選される新中央委員が開く最初の総会「一中全会」で、党総書記ら新しい政治指導部が正式に選ばれる。
習近平を総書記とする次期指導部は、中国の針路をどこに向けるのか。個性も理想も判然としない新しい指導者の登場を、世界中が不安の目で見守っている。