ミャンマーは「バラ色」ではない
迷走するテインセイン政権
2012年10月号
「ミャンマーがバラ色の開放の道を歩んでいるかのような報道は、誤報みたいなもの」
ミャンマーに繰り返し入り、民主化の状況をつぶさに見てきたバンコク在住のジャーナリストはこう語る。確かに、相次いで決まる日本企業による投資事業などの報道を見れば、昨年来続くミャンマーの開放は急速に進んでいるかのようだ。しかしここ数カ月、テインセイン政権はジレンマに陥り、軍守旧派による巻き返しの動きがある。また、改めて中国がミャンマーにおける存在感を強めている。