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政治

「立候補者」が見つからない民主党

多くの選挙区で無様な「不戦敗」に

2012年9月号

「近いうちに」行われるはずの解散総選挙。敗北が不可避の民主党は、一日でも先延ばしするより他に戦術がない。二〇%台にまで落ち込んだ内閣支持率も大きな要因だが、それだけではない。民主党政権が解散に踏み切れない最大の理由は、そもそも選挙に出馬する立候補者が揃わないことにある。  三百ある小選挙区のうち民主党候補が固まっているのは二百三十区程度。うち新人はわずか五人にとどまる。民主党の支部組織は支部長である衆議院議員の個人的な後援会でつくられるケースが大半で、支部長が離党すれば支部そのものが空き家となってしまう。劣勢の現状で候補者探しは難航を極め、今後も空白区が埋まる見通しが立たない。「刺客擁立」どころではなく、空き家は増える一方だ。

空白区が目立つ野田首相の地元

 空白区が生じた最大の要因は、小沢一郎らの離党とそれに伴う新党「国民の生活が第一」の立ち上げだ。四十九人で旗揚げした小沢新党のうち、二〇〇九年の前回衆院選で小選挙区候補だったのは十七都府県の二十九人。さらに社民党との選挙協力の解消も空白区を拡大させた。  七月十三日に開かれた民・・・