「私物化」されるロシア経済
大統領と政商が国富を「収奪」
2012年9月号
ロシアのプーチン政権が今年、新たな民営化に着手した。一九九〇年代の旧ソ連国営企業の民営化に次ぐ、「第二波民営化」を標榜しているものの、実態はオリガルヒ(新興政商)や政治家による利権争いになっている。ロシアは八月、世界貿易機関(WTO)加盟を果たしたが、オリガルヒたちによる経済の壟断は続く見通しで、健全な市場経済は遠ざかるばかりだ。
2012年9月号