「米宗教地図」に地殻変動
影響力増す「マイノリティ」
2012年9月号
「米国人が信念も行動も極めて宗教的であることに変わりはない」
デューク大学のマーク・シャベス教授はこう語る。
国勢調査は継続的に米国における宗教の統計を採っており、直近の調査(二〇〇八年)によると、「無宗教」と答えた成人の割合は一五%を超えた。一九九〇年の調査から倍増している。
それでもシャベス教授が語る通り、米国を理解する上で宗教は不可欠な要素であり、この国がキリスト教国家である事実は政治に大きな影響を与えている。そして現在、そのキリスト教を中心とする米国の宗教地図に地殻変動が起きている。キーワードは「保守化」と「マイノリティの躍進」だ。