《クローズ・アップ》廣瀬直己(東京電力次期社長)
社内傍流からの「生け贄」
2012年6月号
注目の東京電力次期社長に、廣瀬直己常務が昇格することが決まった。廣瀬氏は名だたる社長候補の中で、唯一と言っていいほどの「非勝俣ライン」だった。勝俣恒久会長とのつながりは新宿高校出身同士という極めて細いものだ。だが逆に、「旧東電」の最高実力者と距離を置いていたことが、次期社長の最大の「決め手」になったとも言える。
「青天の霹靂、ではなかった」
この言葉に表されるように、廣瀬氏本人は自分こそが次期社長の本命と思っていたようだ。「英語を得意とし、ブランド戦略にもたけていた。東電の中では珍しくこじゃれた感じの人。昔から社長になりたいオーラも出していた」(東電関係者)。
早くから社長への野望を隠さなかった廣瀬氏だが、その経歴を見ると決して王道を歩んできたというわけではない。秘書、企画、営業と歩いた畑こそ幅広いが「ゼッケンが企画、営業というわけではない」(同)。晴れて役員になった際も、本人の思い入れが強かった営業は任されず、担当は経歴とは関係ない「国際・用地」だった。
福島第一原子力発電所の事故発生以降・・・
「青天の霹靂、ではなかった」
この言葉に表されるように、廣瀬氏本人は自分こそが次期社長の本命と思っていたようだ。「英語を得意とし、ブランド戦略にもたけていた。東電の中では珍しくこじゃれた感じの人。昔から社長になりたいオーラも出していた」(東電関係者)。
早くから社長への野望を隠さなかった廣瀬氏だが、その経歴を見ると決して王道を歩んできたというわけではない。秘書、企画、営業と歩いた畑こそ幅広いが「ゼッケンが企画、営業というわけではない」(同)。晴れて役員になった際も、本人の思い入れが強かった営業は任されず、担当は経歴とは関係ない「国際・用地」だった。
福島第一原子力発電所の事故発生以降・・・