三井住友の悪質「詐欺まがい商法」
「為替商品」で中小企業をカモに
2012年5月号
銀行が中小企業に対して、「ドルを安く買う権利」と引き換えに「ドルを高く売りつける権利」を手に入れる―聞くだけでややこしい「為替デリバティブ」と呼ばれる「金融商品」がある。「為替変動によるリスクヘッジ(損失危険の回避)に有益だ」との触れ込みで近年、銀行が方々で売りまくってきたいわくつきの「商品」だ。
だが、企業経営の支えになるはずのこの商品をめぐり、最近水面下でトラブルが多発している。昨今の円高ドル安により、契約した企業一社あたり数千万円から億円単位の損失を被る事態に陥っているのだ。そして彼らの損失は、なんとそのまま銀行の「儲け」と化している。
純粋に為替変動が原因のように見えなくもないが、被害者救済に乗り出している、金融商品被害に詳しい岡林俊夫弁護士は、「銀行が絶対に儲かって、顧客が絶対に損をする。為替デリバティブというのはひどい商品だ。特に悪質性が目立つのが三井住友。被害状況はもとより、実態調査への協力拒否や被害状況の隠蔽ぶりは目に余る」と語る。
メガ銀行が悪質商法とはにわかに信じがたい話だが、複雑な商品の実態を解明していけば、やはり?いかさま賭博?といって・・・