富士通が撒き散らす「システム障害」
「上客」みずほ銀に「欠陥品」を推奨
2012年4月号
みずほ銀行、NTTドコモ、東京証券取引所。我が国を代表する企業でこの一年、大規模なシステム障害が続出した。トラブルに共通するのは、稼働していた基幹コンピュータが富士通製という点。単なる偶然では済まない。
今回の一連の障害について、あるシステム開発会社の幹部はこう分析する。
「三社で起きたトラブルは、ハード(コンピュータ)自体の障害がきっかけになっている。東証のシステム障害の場合、バックアップは二重化、三重化をしていたはずだが、バックアップサーバーの設計ミスだ。コンピュータ屋の富士通にとっては、ハードの障害は命取りになる」
大手の電機メーカー数社はモノ作り「ニッポン」の面子をかけて戦後、通商産業省(現・経済産業省)の要請を受けて国産大型コンピュータの製造に乗り出した。その先駆者が富士通だった。それから約半世紀。自前のコンピュータ製造にこだわり続けてきた富士通が、なぜ自らシステム障害を引き起こす痛恨を味わわなければならないのか。今、富士通に何が起こっているのか。