パキスタンでタリバンが野放し
国際テロ組織とも連携か
2012年3月号
パキスタンの商都カラチが、タリバンの一大経済拠点と化している。パキスタン当局からの事実上の「黙認」を得て、武器や資金の調達はもちろん、他のイスラム過激派組織との連携も図っている。
二月中旬に筆者がカラチを訪れた際に目についたのは自動小銃の類がずらりと店頭に並べられた銃砲店だ。これが街中のあちこちにある。商業都市であるカラチは、以前から武器流通の町でもあった。ここで調達された武器がアフガニスタンで戦闘を続ける過激派に流入しているのだ。
タリバンの活動資金といえば、麻薬売買、もしくは海外からの送金か、もはや公然の事実ともいえるパキスタン軍統合情報局(ISI)からの援助が思いつく。現地のジャーナリストはこう語る。
「カラチを拠点としてパキスタン国内のあらゆる都市を?いで、タリバンが地下経済ネットワークを構築している。自らが経済活動を行っている」