米財務省の深刻な「人材離れ」
金融・財政政策の中核が「空洞化」
2012年3月号
オバマ米大統領の下で、世界金融危機のクライシス・マネジメントに当たった金融専門家が、次々と政権を去っている。その中核は、ウォール街から緊急招集されたプロ集団で、任務終了を見越して古巣の金融業界に戻っている。大統領が再選されたとしても、二期目は、ティモシー・ガイトナー財務長官を筆頭に財務省幹部がごっそり抜けることになり、政府と金融業界の力関係も、後者に大きくシフトすることになりそうだ。