鳴かず飛ばずの「みんなの党」
「反増税」でも求心力は高まらず
2012年2月号
「二〇一二年はみんなの党のまさに勝負の年だ。ホップ・ステップ・ジャンプの党戦略のいよいよジャンプ、本番中の本番の解散総選挙が必ず行われる。キャスチングボートを握れるだけの議席を獲得して政策を実現したい」。一月十日の年頭会見で、江田憲司幹事長は政治決戦への決意を表明し、候補者擁立作業を加速する考えを示した。
みんなの党が描く政権戦略はこうだ。民主党も自民党も政党支持率が二〇%前後しかない現状のまま衆院選に突入すれば、どちらも過半数の議席を取れず、両党がともに第三党以下に連立政権樹立を呼びかける展開になる可能性が大きい。公明党を上回る議席を獲得し、第三党に躍進すれば、連立協議の主役の座はみんなの党に回ってくる。擦り寄ってくる民主、自民をてんびんに掛け「みんなの党のアジェンダを受け入れるか否か」と迫る。場合によっては、政策要求だけでなく「渡辺喜美首相」を連立参加の条件として突きつけることができるかもしれない。いずれにしても第三党になれば、政権への道が開ける――。