皇室の存続こそが第一
園部逸夫(元最高裁判所判事)
2012年1月号
―「女性宮家創設」の是非が世上を騒がせています。
園部 この問題を議論すると、すぐに女性天皇、女系天皇の是非について議論が飛び火してしまうが、今はそれほど神経質になる必要はない。悠仁親王殿下がお生まれになって状況は変わった。問題は、このままでは確実に皇族が減っていく、ということだ。男系男子で皇統を継いでいければ伝統にかなうことになるが、それが現実的に可能かどうかを多角的に考える必要がある。議論の最初から女性天皇、女系天皇の議論と結び付けて全て否定してしまえば、皇族の減少により皇室そのものが消滅しかねない。―皇位継承問題よりも皇室の存続こそ第一と考える理由は。
園部 皇室は天皇陛下を中心にご一家が一体となって国や国民のために多くのご活動をなさっている。そうしたご活動を通じて皇室と国・・・