Ｔｈｅ Ｕｐｓｉｄｅ ｏｆ Ｔｕｒｂｕｌｅｎｃｅ ＳｅｉｚｉｎｇＯｐｐｏｒｔｕｎｉｔｙｉｎａｎＵｎｃｅｒｔａｉｎＷｏｒｌｄ ＤｏｎａｌdＳｕｌｌ  ＨａｒｐｅｒＣｏｌｌｉｎｓ２００９

　Ｓ＆Ｐインデックスにリストアップされている大企業の平均寿命は、一九三〇年代は九十年だった。九〇年代末、それは二十五年へと著しく縮んだ。

　世界経済が統合の度合いを深めるにつれ、通貨危機がひっきりなしに起こる。七八年から二〇〇三年の間に、世界は二百五十回の通貨危機に見舞われたとの研究もある。

　米政府は、九〇年代、海兵隊に対して、五週間に一度、出動を命令した。出動頻度はそれまでの三倍に達した。大戦争は姿を消したが、人道支援や災害出動は増える一方だ。
　世界は、これまで例を見ない「大乱気流」の激流に突入している。

　企業がグローバル経済と深くつながればつながるほど、通貨危機と地政学的リスクの二つのリスクを背負い込むことになる。
　ただ、こうした時代だからこそ、黄金の機会をつかむ・・・