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経済

電力業界が「地域独占死守」で策謀

内部資料が語る「改革封じ」の内幕

2011年12月号

 電力業界と経済産業省資源エネルギー庁に「反省」の二文字を求めた国民が馬鹿だったということだろうか。年末に向けて検討が進められている新たなエネルギー政策を巡り、両者の「癒着ぶり」がまた一つ明らかになった。電力会社の地域独占の拠り所ともいえる脆弱な東西連系線に関し、両者は水面下で議論を開始。電力十社体制の瓦解につながることを恐れ、わずかな増強で済ますことを取り決めたにもかかわらず、対外的には改革に前向きな姿勢を演出できるよう調整を進めているのだ。  新たなエネルギー政策は、東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、菅直人前首相の時期から検討を開始。野田佳彦首相もこの流れを引き継ぎ、閣僚級のエネルギー・環境会議で議論を進めている。様々な改革テーマの中で、電力業界が最も疎ましく思っているのが、電力自由化、地域独占解体につながりかねないこの東西連系線問題なのだ。このほど小誌が独自に入手した「内部資料」からは、国民の目の届かぬ「秘密会議」を舞台に、電力会社とエネ庁が電力地域独占死守に暗躍する一部始終が描かれている。

地域独占はますます強固に

 日本は周波数が東西で五・・・