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経済

《クローズ・アップ》佐藤康博(みずほフィナンシャルグループ社長)

内憂抱えての全銀協次期会長内定

2011年12月号

 金融界の「総本山」とされる全国銀行協会(全銀協)の次期会長に、みずほフィナンシャルグループ(FG)社長兼みずほコーポレート銀行(CB)頭取の佐藤康博氏が就任することが固まった。十二月の理事会で内定し、来年四月正式に着任する。佐藤氏は旧日本興業銀行出身。旧都市銀行出身者以外からの会長起用は初となる。そしてこの“異例”ともいえる人事を強力に後押ししたとされるのが、金融庁長官の畑中龍太郎氏だ。否、むしろ畑中長官の鶴の一声だったというべきか―。

「次はみずほにお願いしたい」。全銀協現会長の永易克典・三菱東京UFJ銀行頭取がこう要請したのは十月のこととされている。全銀協会長行の任期は一年。メガバンク誕生以来、三菱UFJ→三井住友→みずほの輪番制でポストを回してきた。しかし、震災直後に引き起こした大規模システム障害の責任をとって、今年度会長に内定していた西堀利・みずほ銀行(BK)頭取(当時)がこれを辞退。三井住友フィナンシャルグループの奥正之会長が任期を三カ月間延長、七月から永易氏が緊急登板する異常事態となっていた。三菱UFJと三・・・