ユーロ圏「改組」は避けられない
独仏による救済はもはや「無理」
2011年12月号
ユーロ圏の危機が、ついに本丸に迫った。ユーロ圏の最後の砦・ドイツとフランスにも、債務危機の大波が押し寄せ、ヨーロッパの「セーフ・ヘイブン」が消滅する情勢だ。
ユーロ圏には、単一通貨圏の分割、債務超過国の切り離し以外に生き残りの道が残されていないが、この段階に至っても欧州各国の首脳たちは、ユーロ救済の方策で深刻な対立を抱えている。瀬戸際に立つ単一通貨の存亡は、政治家たちの決断が先か、市場の決定が先かという、緊迫の局面に差しかかっている。