《政界スキャン》
あえて政権批判を控える
2011年11月号
特にこの五年間、日本人の首相観が著しく変化した。信頼も期待も持てなくなっている。国にとって、こんな不幸なことはない。
一九三〇年代にも似たような短命政権時代があって、それが戦争の悲劇につながったから今回も、といった学者の指摘もあるが、ほとんど参考にならない。いまはいまである。
五年半の小泉純一郎長期政権が閉じたのが二〇〇六年九月で、以後五年間に生まれては消えた安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人の五政権は、いずれも驚くほど耐久力を欠いていた。これでは国家の運営は綻び、政治不信は深まり、国益を甚だしく損なう。諸外国からは奇異の目でみられ、なめられる。
野田佳彦新首相も同じ運命をたどるのか。こればかりはだれにもわからないが、もう繰り返しはいい加減にしてほしいという切なる願いが、野田に注がれているのは間違いない。
とにかく、この国の政治は一つの臨界点に達している。批判は簡単だが、堕性的に続けていると、政治はついに崖下に墜落する。
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