《土着権力の研究》 新潟県 池田 弘(新潟総合学院理事長)
巨大学校グループを地盤に持つ「宮司」
2011年11月号
新潟駅の南口は大手家電量販店が入居する商業施設などがあるだけで、綺麗に整備されたロータリーは寂しい風景だ。線路沿いを行くと、大胆にガラス窓を使った大きな建物が見えてくる。門の脇に立つ看板には専門学校の名前が掲げられている。ここは、市内に二十校(他に県内に五校)を配する、巨大専門学校グループ「NSG(新潟総合学院)」の校舎だ。新潟支局にいた全国紙記者が語る。
「NSGの『総帥』池田弘は、地元で知らぬ人はいない典型的な土着権力者だ」
駅北口から少し進むと万代橋を渡る。ここは、信濃川とその分水、そして日本海に囲まれた「新潟島」と呼ばれるエリアだ。万代橋から少し先が、新潟一の繁華街である「古町」である。現在はシャッターが目立つこの町の一角に、小さな神社がある。一九四九年、池田弘はこの「愛宕神社」の跡取り息子として生まれた。國學院大学の神道神職養成コースで学んだ後、七七年には愛宕神社の宮司に就任し、今もその職にある。
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