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経済

「落日」シャープが 最後の足掻き

補助金ビジネスにしがみつく

2011年10月号

「液晶テレビのシャープ」が「太陽光のシャープ」に一大事業転換を図ろうとしている。液晶テレビの主要部品である液晶パネルでは、三重県・亀山工場に三千億円の巨額投資をしてきたが、韓国・台湾勢のそれを上回る投資競争にギブアップ。そこへきての東日本大震災後の電力危機を追い風に、今度は太陽光パネルから太陽光発電にまで進出しようとしているわけだが、その足元もまたあやうい。社運を賭けた液晶パネルで無残に敗れ、期待の太陽光パネルも暗雲が立ち込める。まさに落日のシャープが最後の足掻きを見せている。

中国メーカー締め出しに躍起

「それでは参入障壁ではないか」    八月二十六日、太陽光発電協会が開いた記者会見でこんな質問が飛んだ。記者会見の壇上に立ったのは六月に同協会の代表理事に就任したシャープの片山幹雄社長だ。片山氏は席上、「今後再生エネルギー法案が適用された日本には海外から太陽光パネルメーカーが続々と参入してくる。日本は地震や台風が多く、太陽光パネルにも耐久性が必要。粗悪品を食い止めるためにも、厳しく審査する制度が必要」と話した。冒頭の記者の発言はこの閉鎖貿易主義に異を唱・・・

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