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政治

選挙制度改革」急浮上の内幕

公明党「永久与党」への布石

2011年10月号

首相、野田佳彦は九月十三日の所信表明演説で「政治改革で最優先すべき課題は、憲法違反の状態となっている一票の格差の是正です。議員定数の問題を含めた選挙制度の在り方について、与野党で真剣な議論が行われることを期待します」と表明し、選挙制度改革に一歩踏み込んだ。   政府としての立場を明確にするために行われる所信表明演説で、首相が民主党代表としての考えを示すのは異例だ。これまでの首相は、野党側から代表質問や予算委員会で質問されても、「与野党の議論を踏まえて……」などと答弁を避けるのが常だった。 「演説にある選挙制度改革の部分は、成田が書き加えさせた」   民主党幹部の一人はこう解説した。「成田」とは、元首相、細川護熙の下で首相秘書官を務めた成田憲彦のことだ。成田は政権発足と同時に、野田の指南役を務める細川の推薦で内閣官房参与に起用された。成田の起用は選挙制度を餌に「公明党を自民党から引きはがすための工作を担わせる」(官邸筋)という狙いがある。

連携への「大義名分」

六〇%前後というまずまずの支持率で滑り出した野田にとって、アキレス腱は参院・・・