西風 365
大阪秋の陣、前哨戦始まる
八木亜夫
2011年10月号
全国注目の「大阪秋の陣」、大阪府知事と大阪市長のダブル選挙は、十一月二十七日と決まった。平松邦夫市長はすでに再出馬を表明、橋下徹知事は、まだ明言はしていないが、身代わりを知事選に立て、自身は市長選に出て、平松市長と続いてきた「大阪都」論争に一気に決着をつける構え。九月二十日に始まった大阪府議会の会期は十二月十五日までだが、途中で知事が辞任する異例の議会になる。
大阪府議会は、橋下知事ひきいる「大阪維新の会」が過半数を占めたうえ、議長、副議長も手にし、反橋下派に言わせると「独裁専制」の状態になっている。この議会に、維新の会は「職員基本条例案」と「教育基本条例案」の二本の大改革案を提出。これらには、職員の人事評価のうち最低のD評価を相対五%とし、Dが二回連続すると処分対象、同一の職務命令に三回違反すれば免職とする、などがふくまれる。これで、いわゆる「君が代起立」の校長の職務命令に三回従わない教員のクビはとぶ。教育関係はさらに過激で、府立全校長・副校長を公募、三年連続定員割れの府立高校は統廃合、さらには目標実現に努力しな・・・