日本振興銀行を貪るハイエナども
RCCとイオンが「更生」を弄ぶ
2011年9月号
結局、最後までデタラメなのか。銀行免許認可の不透明さから始まって、乱脈経営の果てに経営破綻した日本振興銀行。その再生手続きを巡っていま、理解しがたい事態が進行している。
振興銀が経営破綻を来したのは、ちょうど一年前の二〇一〇年九月だった。巨額の債務超過が露呈し、その処理には国内初のペイオフ発動を伴わざるを得なかった。要するに、預金者負担による破綻処理である。しかも、預金保険機構が公表した配当率(弁済率)はわずかに二七%。一千万円超の預金部分の七〇%以上、少なくとも百億円以上が預金者に払い戻されることなく、露と消えるのだ。預金者たちの阿鼻叫喚が聞こえてきそうな弁済率の低さである。
そんな犠牲を伴った振興銀の再生手続きはいま、最終局面を迎えている。すでに貸し出し資産は正常債権である「適資産」と不良債権の「不適資産」に分類され、適資産は第二日本承継銀行へ、不適資産は整理回収機構(RCC)へ移管された。九月中には第二承継銀行を譲り受けて再建するスポンサー企業も最終決定される運びだ。
こうみると、振興銀処理作業は着々と進捗しているように思える。しかし、その預金保険機構や・・・