Book Reviewing Globe327
成功もたらす「動機の本質」
2011年8月号
Drive The Surprising Truth About What Motivates Us Daniel H.Pink Riverhead Books 2009 $26.95
過去二十年の日本の衰退を何十回と因数分解し、「失敗学」などと称する怪しげなジャーゴン(術語)と学会もどきをつくって、どうしたら失敗しないかというコンプライアンス的な過剰規制に陥っているのが、残念ながら日本の現状である。
失敗しないためのリスク回避とあら探しばかりが蔓延し、反面、成功に向かって状況を切り開く個人の突破力の大切さが忘れられている。
なかでも決定的に欠けているのが「動機」の位置づけである。
一九九〇年代以降、日本は個人も企業も政府もかつて自らを駆動させた「動機」が維持できなくなったのではないか。どのような日本復興論を唱えるにしても、時代環境の変化を踏まえた「動機づけ」を下敷きにしなければそれはおぼつかないだろう。
売れっ子経営学者が著した本書は、「動機の本質」を明快に解き明かす。人間を駆動させる「動機」は長い間、生存だった・・・
過去二十年の日本の衰退を何十回と因数分解し、「失敗学」などと称する怪しげなジャーゴン(術語)と学会もどきをつくって、どうしたら失敗しないかというコンプライアンス的な過剰規制に陥っているのが、残念ながら日本の現状である。
失敗しないためのリスク回避とあら探しばかりが蔓延し、反面、成功に向かって状況を切り開く個人の突破力の大切さが忘れられている。
なかでも決定的に欠けているのが「動機」の位置づけである。
一九九〇年代以降、日本は個人も企業も政府もかつて自らを駆動させた「動機」が維持できなくなったのではないか。どのような日本復興論を唱えるにしても、時代環境の変化を踏まえた「動機づけ」を下敷きにしなければそれはおぼつかないだろう。
売れっ子経営学者が著した本書は、「動機の本質」を明快に解き明かす。人間を駆動させる「動機」は長い間、生存だった・・・