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政治

菅直人と刺し違えるのは誰々か

民主要職者「連鎖辞任説」の真贋

2011年8月号

 民主党は都道府県連幹事長を集めた全国幹事長会議を七月九日に党本部で開催した。地方組織の幹部からは九州電力玄海原子力発電所の再稼働とストレステストの問題など、菅内閣の原発政策の迷走を問う厳しい質問が相次いだものの、議事は淡々と進んだ。だが、会議の最後に幹事長・岡田克也が発した一言で、会場は大きくどよめいた。 「今の役員の下で幹事長会議を招集するのはこれが最後だと思います」  全国幹事長会議は国政選挙の直前など、必要に応じて不定期で開かれており、次回の開催日程が決まっているわけではない。ただ、今年に入って、一、三、五、七月と約二カ月おきに四度開かれている。次回会合が新役員の下で開かれるということは、すなわち菅直人が早期に退陣することを意味すると、会場はとらえたのだ。  だが、その後の現実の政局において、菅はまるで辞任するつもりがないような発言を続けている。  発言だけではない。菅は九月に米国で開催される国連総会や十月の辛亥革命百周年に合わせた訪中、さらに、十一月にハワイ・ホノルルに各国首脳が集うアジア太平洋経済協力会議(APEC)への出席準備を外務省に指示。北朝鮮による日本人拉致・・・