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経済

「主犯GE」フクシマの罪

米政府を後ろ盾に傍若無人

2011年7月号

 この未曽有の事故の真犯人は一体、誰なのか。東京電力福島第一原子力発電所の事故経緯が徐々に明らかになる中、原子力関係者の間では事故の直接原因を探る動きが広がっている。福島第一原発事故は想定外の津波が原因とされているが、これはあくまで事故原因の一端に過ぎない。原子力関係者の中でささやかれているのは、福島第一原発が欠陥品だったとする説、すなわち「GE主犯説」だ。
 福島第一原発は昭和四十年代の原発草創期に建てられた老朽原発で、1号機は米国ゼネラル・エレクトリック(GE)が主契約者だった。2号機はGEと東芝が組み、3号機は東芝、4号機は日立製作所がそれぞれ単独で契約を交わしたが、いずれも核となるのはGEの技術であり、これらが「GE製原発」であることはまぎれもない事実だ。
 1~4号機はすべて初期の沸騰水型軽水炉(BWR)、「マーク・」を採用している。マーク・はフラスコ型の原子炉の下にドーナツ状のサプレッションチェンバー(SC)がある。SCは原子炉内の圧力を調整する重要な役目を果たすが、マーク・は原子炉とSCを配管でつなぐ極めて脆弱な構造で、建設当初からアキレス腱とし・・・