崩壊前夜の中国土地バブル
地方財政債務は十五兆元にも
2011年7月号
「中国? ジムの言うことを聞いたヤツはこの半年で四〇%以上も儲かった。チャイナという名が付いたものは、みんな売りだ」
ここで言うジムとはジム・シャノス氏のこと。ヘッジファンドのキニコス・アソシエイツの創立者だ。「中国株式会社は史上最大の巨大複合企業の神話で、いまや崩壊しつつある」と昨年から主張し、とくに「不動産はバブルで、この崩壊はドバイショックの一千倍かそれ以上だ」という。
同氏は投資対象を徹底的に調べ上げ、そこから出てきた矛盾を狙ってカラ売りを仕掛ける「売り屋」としてその名を知られている。
二〇〇一年ごろエネルギー巨大企業エンロンの粉飾決算を見抜いて、同社株を借りて売却。八十ドルでカラ売りし、最終的に二ドルで買い戻したことは有名な話だ。そのシャノス氏が今回は中国バブルの崩壊を信じて、香港上場のH株はもちろん、中国需要で価格上昇していた銅、セメント、鉄鉱石の生産者株を大量にカラ売りした。これが年初から急落しているのだ。
主要九都市ではほぼ半値
前後してカラ・・・