菅直人はいつまで居座るのか
被災地も「交代」を求め始めた
2011年5月号
「アンデルセンの童話に出てくる『裸の王様』には、『王様は裸だ』と叫ぶ少年がいたが、今の菅さんの周りにはその少年もいない」
こう漏らしたのは元首相安倍晋三である。「菅降ろし」の流れが止まらない。それにつれて首相菅直人の周囲から人がどんどん離れる。
もはや安倍の指摘を待つまでもなく「反菅」「嫌菅」「怨菅」は与野党の枠を超える。内閣支持率も二〇%前後を低迷したまま。二〇〇一年の9・11米同時多発テロ直後に行われた米紙USAトゥデーとCNNの共同世論調査で、当時の米大統領ジョージ・ブッシュの支持率は歴代大統領最高の九〇%を記録している。国家が危機に直面した時のリーダーの振る舞いに、いかに国民世論が敏感に反応するのかを実証する数字でもある。
どれも最後の「王手」までいかない
3・11東日本大震災以来の菅のお粗末な対応からすれば当然の成行きだった。菅には覚悟と決断力が乏しいことに加え、組織を束ねる統率力という、リーダーとしてなくてはならない必須の資質が決定的に欠如しているからにほか・・・