ポスト菅は「菅以下」ばかり
恐るべき人材払底ぶり
2011年5月号
東日本大震災の発生から一カ月あまりが過ぎた四月十五日、国会内で開かれた民主党代議士会の終了直前、被災地を選挙区とする石原洋三郎衆院議員(福島一区選出)が挙手して発言を求めた。石原氏は東京電力福島第一原子力発電所近くの被災地の現状をとうとうと語り、菅直人首相が原発対応について、「長期戦も覚悟して必ず勝ち抜く」と発言したことへの批判を展開した。
「正直なところ、福島県民は長期戦にされては困る。長期戦になるのなら、菅首相には即刻退陣していただき、一日でも早く事態を収拾できる新たな態勢を望む」
石原氏がこう言い切った瞬間、居合わせた百人を超える衆院議員の中から拍手が湧き、「よし!」とのかけ声まで飛び出した。
被災地を抱える石原氏のやむにやまれぬ菅首相批判は別としても、所属政党のトップに対する退陣要求に関して、会場の議員から拍手が起きるのは異常事態である。
会議が終わり、中堅議員の一人は記者団に「拍手、拍手! 拍手はまずいだろ。でも、これが民主党の総意だよ」とつぶやいた。表だって声を上げるかどうかの違いはあるが、多くの民主党議員が今、菅首相の・・・