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WORLD

「ヒスパニック」に占領される米国

いずれ白人はマイノリティに

2011年5月号

「米国は依然として白人の国だが、急速にヒスパニック系に乗っ取られつつある」
 米オンライン紙「クリスチャン・サイエンス・モニター」(三月二十四日付)は、こう題し、米国における人種構成の急激な変化を報じた。
 最新の国勢調査からは、米国における白人人口割合の急速な減少が読み取れる。遠からず、白人は「少数派」に転落することも予測されている。そしてヒスパニック系住民の急速な増加に、共和党は危機感を募らせている。

大統領選に大きな影響


 十年に一度行われる、米国の大掛かりな国勢調査の結果が、三月に公表された。
 米国が先進国の中で唯一といっていい「人口増加国」であることは、今さら説明の必要はないだろう。二〇〇〇年からの十年間で、米国の人口は九・七%増加し、三億八百七十万人(二〇一〇年四月一日現在)になった。二〇〇〇年までの十年間の増加率、一三・二%からは幾分鈍化したが、それでも年間一%程度の伸びを見せている。
 そしてこの伸びは「非白人人口」の増加によって支えられ・・・