三井住友「國部体制」に早くも造反
傘下の消費者金融が「抵抗運動」
2011年3月号
「凄まじいばかりの流血の惨事になる。ひょっとしたら一千人近い社員の生首が飛ぶことになるかも……」。三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)傘下のカード大手、セディナの幹部がこう唇を震わせる。
SMFGがOMCカード、セントラルファイナンス(CF)とクオークの系列ノンバンク三社を合併させてセディナを立ち上げたのは二〇〇九年四月。それからわずか二年足らずで、今度はSMFGによる完全子会社化が、慌ただしく決まった。五月一日を期し、SMFGにぶら下がる中間持ち株会社で、セディナに六七%強を出資するSMFGカード&クレジット(=FGCC、SMFG全額出資)と株式交換。FGCCが非上場のため、セディナの既存株主に対してはセディナ株一株に対し、〇・〇六株の比率でSMFG株を割り当てる。
「ひどいもんですよ。SMFGは一単元を百株とする単元株制度を採用しているので、セディナ株を一千六百六十七株以上保有していないと単元未満株しか貰えず、事実上、売買不能。買い増しオプションなども用意しているとはいえ、完全に株主軽視のやり口です」。セディナの個人株主・・・