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WORLD

露顕したオバマの「外交音痴」

世界秩序は崩れゆくばかり

2011年3月号

 革命を起こしたアラブのマグマがイスラエルに向かうのは時間の問題だ。この激変に最悪の資質を備えるオバマ米大統領が手を打てず、革命はやがてイスラエル・アラブ間の暴力と戦争への道を転がると覚悟した方がよさそうだ。
 その予兆は米CBSテレビの美人スター記者ララ・ローガンの事件に現れた。南アフリカ出身のローガンは二月十一日、ムバラク辞任に沸くカイロ・タハリール広場の取材で、男たちから性的な暴行を受け続けた。
 CBSテレビは五日後の十六日になり、ようやく簡略に事件を発表したが、本質は伏せられたままだ。実は群衆は「ユダヤ人だ、ユダヤ人だ。やっつけろ」と叫びながら暴行を加えたのだ。
 この革命では「反米、反イスラエルのスローガンがない。知的な市民が主役だ」と欧米メディアは伝えてきた。だが、「反イスラエル、反米を控えるという賢い戦略をとっただけ」とトルコ政府筋は語る。ムバラク追放を実現したタハリール広場の群衆は「このままエルサレムに行って聖都を奪おう」と過激なスローガンも叫んでいた。

イスラエルが直面する「悪の枢軸」

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