日本の携帯端末は「絶滅危惧種」
変われないエリート組織の限界
2011年2月号
フローズンヨーグルト、ジンジャーブレッド(生姜クッキー)、ハニカム(蜂の巣ケーキ)、アイスクリーム―。
なにもケーキ屋のメニューではない。米グーグルが続々と繰り出す携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド」のバージョンごとの開発コードネームだ。韓国サムスン電子、LGエレクトロニクス、英ソニー・エリクソンなど外資勢がこの甘い水に素早く群がり、黒船「iPhone」が切り開いた日本の携帯電話市場に続々とスマートフォンを投入する。
かつて「ドコモファミリー」といわれたNEC、富士通、パナソニック モバイルコミュニケーションズ(MC)など国内メーカーは指をくわえてみているしかない。「ガラパゴス」というのはもう死語だという。彼らに与えられた名は「絶滅危惧種」……。
通信部門は社内の「聖域」
「NTTドコモの社内はいま、攘夷派と開国派で真っ二つに割れている」。ある関係者はこう指摘する。「攘夷派」とは、過去十年間、ドコモの収益源となった「iモード」を支え・・・