「政界再編」の幕上がる
「小沢切り・菅外し」で舞台は整う
2011年1月号
「菅さんは壊れたテープレコーダーのように同じことを繰り返した。とにかく政倫審(衆院政治倫理審査会)に出てほしい。そのことだけなんだよな」
十二月二十日午後、民主党元代表小沢一郎は、首相菅直人との会談終了後、盟友である参院議員会長輿石東に電話で会談内容を説明した。輿石自身も前日の十九日夜、首相公邸で菅に会ったばかりだった。輿石は半ば呆れたように小沢に相槌を打った。
「私が会った時とそっくり同じ言い回しだ。総理は代表選の再来を狙っている。脱小沢で内閣支持率の挽回じゃないか」
菅・小沢会談は茶番劇の極み
政治の世界は何でもあり。予断を持つと裏切られることがたびたびある。それでもこの日の菅・小沢会談のように異常かつ奇異な会談は長い永田町経験の中でも滅多にお目にかからない。「政倫審に出る合理的な理由がない」と文書回答した小沢にあえて会談を申し入れた菅。菅と会えば「政倫審に出ろ」と言われることが分かっていながら会談に応じた小沢。こんな茶番劇は見たことも聞いたこともない。会談というセレ・・・