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WORLD

オバマが頼る「ロボット戦争」

無人兵器攻撃の「功罪」

2011年1月号

 アメリカのオバマ政権が、ロボット戦争に乗り出した。無人兵器による他国領の攻撃を、「国際法上適法」と位置づけ、パキスタンやイエメンで無人機爆撃をエスカレートさせている。米軍の指導部や防衛産業も新技術に飛びついており、「宣戦布告なき戦争」が無制限に拡大する懸念が高まっている。
 世界中の首都がウィキリークスの外交公電公開で混乱していた十二月。パキスタンの山岳部で、奇怪な戦争が続いていた。無人爆撃機が突然飛来して、民家を瞬時に破壊する。判明しただけで十二月六日に五人、九日に四人、十四日に四人、十六日に七人と死者が出て、十七日には計三カ所の攻撃で五十人以上が死亡する惨劇が起きた。
 米当局は、一連の攻撃について「過激派を狙った」と主張した。二〇一〇年におけるパキスタン領内への無人機による爆撃は百十回以上。〇九年と一〇年の合計死者数は推計で約一千人から一千七百人に達した。これは、アフガニスタンにおける米軍死者数の累計(一千三百六十人以上)に匹敵する。しかも、パキスタンはブッシュ政権時代からの「テロとの戦い」の同盟国である。一体何が起きているのか。

国際法の盲点をフル活用

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