三菱UFJモルスタの隠せぬ凋落ぶり
業績悪化で哀れ「都落ち」
2010年12月号
専門性に国際性を加え、顧客の高度化・多様化する金融ニーズに的確・迅速に対応して証券界のリーディング・カンパニーを目指す―。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と米モルガン・スタンレー(MS)による提携プロジェクトの象徴として、三菱UFJモルガン・スタンレー証券(MUMSS)が高らかにこう謳って船出したのは、今年五月のことだった。
それからわずか半年余り。その最大の売りであったハズの「国際性」とはおよそ相反するかのような名前の地への本拠移転が、このほど慌ただしく固まった。現在、本社を置く東京・丸の内を来年にも引き払い、大半の機能を文京区にある「護国寺」の近隣に移すというのだ。
「新本社として検討されているのはグループの研修施設があった建物で、いま入っている丸ビルや三菱ビルとは、オフィス・周辺環境ともに雲泥の差。登記上の本店は丸の内に残ることになるものの、はっきり言って『都落ち』です」。幹部の一人はがっくり肩を落とす。
「涙ぐましい」収益改善策
地下鉄の駅名ともな・・・