ドコモがサムスンに呑み込まれる日
携帯市場の「開国」で主従逆転へ
2010年11月号
米アップルのiPhoneをはじめとする高機能携帯端末「スマートフォン」の爆発的ヒットで、ガラパゴスと揶揄されてきた日本の携帯電話市場は一転、「草刈り場」の様相を呈している。続々と上陸する世界標準のスマートフォンメーカーにとって、「開国」された日本市場は、富裕な購買層を持つ有望市場だ。だがそこにあるのはかつての「ケータイ王国日本」ではない。
「これまでに見たことのない携帯電話の発表会だった」とあるアナリストは指摘する。十月五日、都内で開かれたNTTドコモと韓国サムスン電子によるスマートフォン「ギャラクシーS」「ギャラクシータブ」の発表会だ。
日本市場に本腰のサムスン
ギャラクシーSは一見、アップルのiPhoneにそっくりだが、特徴は有機EL技術を採用した高精細なディスプレーと、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の最新版を搭載している点だ。韓国やアメリカなど世界ですでに五百万台を売り上げ、驚異的なヒット機種となっている。
ドコモの山田隆持社長は、「(今年度中に百・・・