公明党で初の「内紛」勃発
民主党にどう対応すべきか
2010年11月号
民主党と新たな連立政権を組むのか、自民党との関係を維持し、次期衆院選での政権復帰を期すのか。公明党と同党の支持母体である創価学会が迷走し続けている。夏の参院選で凋落傾向には歯止めがかかったとはいえ、自公政権時代に解散・総選挙の時期や首相後継選びまで影響力を行使した栄光はもはや遠い過去の話。与党入りに向けタイミングをはかる代表の山口那津男ら執行部と、あくまで自公路線にこだわる前代表、太田昭宏ら旧執行部の足並みが揃わず、「党内抗争」の様相を呈しているのだ。
「更迭されたのか……」
十月二日、JR品川駅にほど近い品川インターシティホール。公明党大会直前に開かれた常任役員会で、役員の一人は一瞬、息を呑んだ。前日までの打ち合わせでは聞かされていなかった斉藤鉄夫が政調会長からはずれると突然聞かされたからだ。
斉藤は昨年九月、山口執行部で政調会長に就任したばかり。執行部がほぼ全員留任するなか、斉藤ただ一人が、党三役からはずされたのだ。
逆鱗に触れた「民公会談」
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